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キッチンの選び方


ショールムでのコロナ禍の影響

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う『緊急事態宣言』を受け、各住設メーカーのショールームは、4月の前半から5月末頃まで、およそ2ヶ月の臨時休館をしておりました。現在はその影響をもろに受けており、ソーシャルディスタンスや3密を避けるために、予約数の制限もしているようで、アドバイザーによる説明は完全予約制で、およそ1ヶ月先まで予約はいっぱいです。ただ、予約が出来ないからと、ショールームに行けない訳ではなく、その日の来客数によりますが、3密にならない限りは、アドバイザーによる説明なしの見学は可能です。事前に連絡しておいた方がいいとは思いますが、予約数を超えると予約受付はしていないので、実際に行ってみない入館出来るかどうかは分からない、といったところでしょうか?余談ですが、ショールムが他の施設に比べ、いち早く自粛に入ったのは、もちろん感染対策もありますが、中国からの部品供給の遅れから、商品の提供が出来ないという部分も大きく関わっていると言われています。


プランニングはこちらでする

 空風工務店では、こちらから提案した特定のメーカーしか選べないということはなく、お客さんの好みに合わせてメーカーを決めてもらいます。特に好みがないお客さんには、キッチンはパナソニック、お風呂はTOTOをお勧めしています。そこに比較でリクシルの提案をします。値段的に強い部分もあるので、ほぼ、キッチンはパナソニック、お風呂はTOTOを選んで頂いております。おすすめするには理由がある訳ですし、その理由を施工させていただいたお客さんにも納得していただいているので、さらにおすすめして現在にいたります。公団キッチンや業務用キッチンや完全オーダーのキッチンを施工したこともありますが、明確なコンセプトや、このキッチンと同じにして欲しいという、雑誌やネットで調べたものでは無い限り、メーカーのシステムキッチンでいいかなと思います。

 普段のショールームでのプランニングは、アドバイザーに説明をしてもらいながら、各機器やデザインを選んでいきます。しかし、今回はコロナの影響で、アドバイザーの予約が出来ません。なので私がお客さんをアテンドします。場所はパナソニックリビングショールーム奈良。奈良?そうです、今回は奈良県のお客さんなので、いつもお世話になっておる京都ショールームではなく、何年か振りの奈良ショールームです。同じ商品を説明するのでも、いつもと商品配置や勝手が違うだけで感じる違和感。いつもはお客さんの選ぶ楽しみをサポートしつつ、アドバイザーがお客さんに説明をしている時に助言をする程度。一からのプランニングは初めてです。

グレードとオプション

 まずはグレードの選定、パナソニックでは、特にこだわりがなければ、予算的にVスタイルとラクシーナというグレードから選定でいいかなと思います。大きく異なるのが、標準で装備している機器と選べるオプションの違い、足元スペースのある無しかと思います。選べる色柄はほぼ同じで、ラクシーナが上級グレードになります。今回のオプションプランニングで大きな問題はIH。空風工務店は過去にIHを施工したことがありません。比較的小さなお子さんがいる家庭が多かったという事も大きく関係しているかと思います。そもそも私自身は使った事もありません。その位、電磁波は危険なものだと認識しております。なのでカタログを見たことも、お客さんに提案したこともありません。建設業の世界で、近年話題になっている、アスベスト問題。電磁波の問題点は第二のアスベスト問題と言われています。IHの問題点はいずれこのブログに書きます。とはいえメリットもある訳で、フルフラットになる、掃除がしやすい、何よりも火事の心配がほぼ無い、などがあります。上記のメリットを考えると、お歳を召した方には提案してもいいのかなという部分もあります。

 さて、プランで決めていくのは、シンク、水栓金具、コンロ、レンジフード、ユニット形状(引出しの形状)、吊戸棚の形状、食洗器の有無、オプション機器、取手の種類、扉やユニット、カウンターなどの色柄などとなります。説明するにはそれぞれの特徴と使い勝手を理解していないといけないのですが、ありがたいことに、今までお客さんと一緒にショールームに通った経験ですんなりと説明することが出来ました。ちなみに、IHだけは先に述べた通りなので、カタログ熟読して、疑問点はメーカーに電話相談しましたw


答えはすべてお客さんの生活スタイルにある

 説明が出来ても、お客さんが使ったことのない商品を決めるのは中々大変で、そんな時に今までのライフスタイル、新しいキッチンに何を求めるか、現状のキッチンの使用状況を聞きながらプランを決めています。キッチンだけに関わらず、リフォームというのは現在の生活を、リフォームを通して、今後どのような生活にしたいか?の中にあると思います。納得いくリフォームは、現在と未来の生活スタイルを元に、最適なプランニングをすることから始まります。つまり答えはお客さんの中にあります。そこを上手く引出すことがスタートです。空風工務店は、大工が設計・施工・管理をします。工事がスタートしてから気付く、細かい所のああして欲しいやこうして欲しいは、遠慮なく施工中に伝えてもらいます。まだまだ、人数も足りておらず、特に営業的な部分や事務的な部分が弱いですが、圧倒的な施工の強さがあります。特にリフォームはどんな会社でも、施工段階に入ると大工の力量の差が大きく出ます。四六時中現場にいる営業さんや現場監督、ましてや設計士さんにお会いしたことはありません。分業制や他業種を悪く言うつもりはありませんが、空風工務店は解体段階から大工が解体するので、いらない解体はしない、つまり不要なゴミが出ない。構造部分も必要なら強化するし、見て見ぬふりをする事もありません。空風工務店が他社と比べて、値段が安いと言われるのは、単純に技術力の高さから、必然的に適正価格になっているだけです。これからも弱い部分を克服し、強い部分はより強化していき、お客さんの答えのその上をいく工務店を目指していきます。今回のコロナ禍で初めてキッチンのプランニングをさせていただきましたが、今まで施工させていただいたお客さんに、改めて大工として経験させてくれて『ありがとう』の気持ちが湧きましたし、これからも、もっともっと『ありがとうにありがとう』の気持ちで努力をし、お客さんの上をいく大工さんに、従業員と共になっていきます。