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開けてビックリ(゚д゚)


すべてのものに意味がある

 少なくとも僕ら自身が施工している全てのものに、なぜそうしたかの理由が必要だ。なんでそうに施工したの?なんでそういう間取りにしたの?お客さんに質問されて答えられないのは、空風工務店の理念経営に違反する。代表である、僕自身のポジションは特にだ。ちひろ達、これからの子は間違っていてもいい、失敗することで成長出来るし、次に失敗しないようにやり直せばいいだけだ。ただ、その失敗になんでかの説明が出来なければ、まぁいっか、これでいいやの、なんの成長にもならない失敗になる。成長を加速していきたいし、そうにしてあげたい、その成長がお客さんのありがとうになり、自分自身、そして空風工務店のありがとうになる。

見えないからいい

 よく、工務店やリフォーム会社のキャッチコピーで、『見えないところまで...』みたいなのを目にするが、当たり前だろって思うし、その見えないところを、なんでそうにしたかを説明出来なければ、その言葉自身にはなんの意味もない。施工方法だけでなく、材料の使い方や、釘を使うかビスを使うかなんて所まで理由はある。そこに、予算もからんでくるから、僕自身の考えとしてすべての施工に理由付けが必要というより、勝手についてくるものだと思う。そもそも『見えないからいい』なんて論外だ。

洗濯パンの交換

 既存の洗濯パンの交換、本当に開けてビックリした。洗濯パンの設置の大きな理由は、床が汚れない為と、水が垂れても大丈夫の二点だ。そこに、洗濯パンにはトラップという大事なものがついている。排水管の臭いが上がらないように、内部に水をためている、キッチンとかお風呂の排水についているやつだ。基本的には全ての排水についている。トイレに水が溜まっているのも、臭いがあがらない一つの理由だ。排水には二種類あって、トイレの汚水と、それ以外の雑排水になる、家の敷地の外に出れば、同じ下水管につながる。つまり、トラップがないということは、そういうことだ。


素人のお客さんが施工ひとつひとつを確認するのは無理がある

 トラップには蓋側と水を貯めるトラップ本体側がある。結果的には開けてみると、写真のように、蓋側が置いてあるだけだった。つまり防臭機能はいっさい無いし、なんだったら水が漏れる可能性もある。なぜこのような施工をしたのかは分からないし、理由があったのかもしれない。ただ、ひとつ分かるのは、その理由は正しくないということだ。技術は感覚でやるものではなく、理屈で説明出来なければ、それは本物ではない。

 昨今の住宅はデザイン先行になっていて、施工技術ではなく、お客さん自身もデザインで選びがちだが、ぜひそんな時代だからこそ、表面で選ぶのでは無く、中身で選んで欲しい。信頼出来る、自社大工さんがいる、もしくは大工さんが経営している工務店さんに出会って、お話をするだけでもいいと思う。技術があり、新しい施工方法を取入れてる工務店ならば、インスタなどのwebコンテンツや雑誌、写真などを提示、相談をすれば、答えてくれるだろう。大工さんの工務店ならば、再現性は物凄く高いはずだし、そこにデザインだけでない、エッセンスを加えてくれるはずだ。

 カッコわるい偽物がいなくなり、カッコいい本物が残る建築業界であって欲しいし、少なくとも空風工務店の大工は子どもに誇れる、そして大工さんになりたいと思われるカッコいい大工を目指し、育成し、共に育っていく。